欲しくて欲しくて……
たまらなかった。
ずっと頭から離れなかった。
その甘さを想像するだけで
奥がじんわり熱くなる。

夜9時すぎ。
一度ソファに沈んだ身体を
そっと起こして
静かにそこへ向かう。

部屋の明かりは落としたまま。
薄暗い中で冷蔵庫の扉を開けると
冷気が脚を這っていくように
まとわりついて??
思わず膝がゆるむ。

手に取ったパウチ。
指先で押し出すと
ぬるり…と音を立てて滴が器に落ちていく。
乳白色のそれは艶めいていて
いやらしい。

ミルクを注ぎ入れる。
混ざり合うその瞬間
まるで快感を含んだ吐息のような
ぬちゅっという音が鳴る。

スプーンを回す手が熱い。
ぐる…ぐる…と円を描くたびに
とろみが増して粘度が濃くなっていく。

我慢できずにすくって舌に落とした。

……あまい。
そして冷たいのに…熱い。
まるで舌を這うように
ぬめる感触が喉の奥まで追いかけてくる。

喉が鳴るたびに
腰の奥がじわ…っと疼いた。

ひと口…またひと口。
頬を染めながらスプーンを咥える。
ぴちゃ…ぴちゃ…音すらいやらしくて
自分が自分じゃないみたい。

全部食べ終わった頃には
身体の奥までとろとろに溶けていた。

??ねえ…これが“フルーチェ”だなんて
誰が信じると思う？

ご馳走様??
明日はあなたのことを
ぐちゅぐちゅのトロトロにしたいな??

???