最初に姿を見た瞬間、思わず「うわ…」って声が出た。
長身でスラッとしてて、背筋がまっすぐ。
綺麗、の一言じゃ足りない。
立ってるだけで周りの空気ごと持っていくような、あの存在感。
正直、初対面なのに見惚れてしまった。
会話は落ち着いてて、声も低めで心地いい。
媚びた感じは一切ないのに、なぜか色っぽい。
目を見て話されると、なんか変に緊張する。
施術が始まってからは、とにかく“距離感”が絶妙だった。
ふいに近づく瞬間。そこで一気に持っていかれる。
泡が肌に触れるたびに、呼吸が浅くなる感じ。
意識してないのに、体が反応してしまってる。
色気って、肌の露出とかじゃないんだなって思った。
あの女性は、動きそのものにエロさがある。
無理に演出してるわけじゃないのに、
全身から“女”が滲み出てる。
終わってみれば、なんか疲れたというより、抜け殻。
気持ちいいとか癒されたとか、そういう単語じゃ足りない。
なんかもう、自分の奥底のスイッチを全部触られたような感覚。
帰り道、なぜか振り返ってもう一回顔が見たくなった。
そんなこと、今までなかったのに。
たぶん、自分はあの人のことをしばらく忘れられない。